DAILY SHORT COLUMNS - Daily Life -

 
2006.04.14
■地球外生命:専用の望遠鏡が完成−−米国

 【ワシントン和田浩明】地球外の知的生命体が通信などに使っている可能性があるレーザー光を観測するための専用光学望遠鏡が11日、米東部マサチューセッツ州のオークリッジ天文台にお目見えした。地球外知的生命体探査(SETI)を20年来進めてきた米惑星協会(本部カリフォルニア州)の資金援助で完成、ハーバード大の研究者らが中心になり運用する。

 新望遠鏡は口径約1・8メートルの反射式。ポール・ホロウィッツ教授は「観測効率は従来の装置の500倍になる」とAP通信に語った。

〔毎日新聞〕


2006.04.11


■終のすみか、入居1号 高齢者、賃貸期限は一生涯 大田区


 春、引っ越しの季節。東京都大田区の新築マンションでも4月から4世帯が新生活を始めたが、いずれも60歳以上のお年寄り。亡くなるまで暮らせる「終身建物賃貸借契約」を結んだ全国第1号だ。万一に備え、設備や制度が充実した住宅への住み替えを求める高齢者は増えているのに、供給側が消極的だったため、せっかくの制度は5年間たなざらしになってきた。(平井隆介)

●手すりなど充実、階下に介護施設

 桜が満開だった1日。東工大名誉教授の佐藤和郎さん(86)は、妻の久子さん(78)と力を合わせて荷をほどいた。大田区南千束の住宅街の一角、マンション3階の1LDKが夫婦の新居だ。

 和郎さんは昨年3月、急性肺炎で倒れた。運び込まれた病院で、久子さんは医師から「覚悟してください」と言われた。

 杉並区の家から病室に通った。50年以上親しんだ一戸建てを「終(つい)のすみか」にすると決めていたが、夫の入院を機に久子さんは強い不安にとらわれた。「家に1人で残されて。今度何かあったらどうしよう、と」

 和郎さんはその後、全快したが、長女の横澤道子さん(55)の説得もあり、介護設備が備わった物件を探した。

 有料老人ホームは入居時に数千万円単位のお金が必要なところが多かった。食事や身の回りの世話を受けることに抵抗もあった。「生活はすべて2人でできる。元気なうちに老人ホームに入るのは束縛されるようで嫌だった」と和郎さん。

 そんな時、南千束に住む道子さんが、近所で建設中だった「ココファンレイクヒルズ」を見つけた。高齢者専用で契約は一生涯。3階部分が住居で、2階と1階はショートステイなどを手掛ける介護施設になっていることも魅力だった。

 家賃は月21万円。ほかに共益費などが6万6千円かかる。安くはないが、道子さんは「今は元気だけど、何かあったら心配。頑固な父にもぴったりの物件でした」と話す。

●制度5年、ようやく実現

 国立社会保障・人口問題研究所の推計では、2030年には全国の65歳以上の高齢者は3477万人で、全人口の3割に迫る。

 しかし現実には、高齢者が部屋を借りようとして断られるケースが少なくない。日本賃貸住宅管理協会の00年の調査では、65歳以上の人が民間住宅を借りようとしても、23%が「入居できない場合が多い」か「ほとんど入居できなかった」。貸手には「病気になったら困るし、家賃も払えなくなるのでは」という懸念があるようだ。

 「終身」制度が始まって5年。入居が実現したのはレイクヒルズが全国で初めて。全7室のうち5室で借り手が決まり、すでに佐藤さん夫妻を含め4世帯が入居、5月にもう1世帯が加わる。

 認可を受けた事業者は、いまだ4社にとどまる。レイクヒルズを手がけた大手出版社・学研の子会社「学研ココファン」の担当者は「バリアフリーの物件は工費が割高。また補助制度がないのも手を挙げにくい原因ではないか」と話す。だが、「壮年人口が減少し、賃貸住宅の借り手が減っていく今後は、終身建物の認可を受ける事業者は増えるだろう」と推測してもいる。

 同じ高齢者居住法で始まった「高齢者向け優良賃貸住宅」制度の場合、バリアフリーにする建設費の一部に行政からの補助が出る。ただし、入居する場合は更新が必要な通常の賃貸契約。「終身」制度なら、契約を更新せずにすみ、心理的負担が少ない利点がある。

 高齢者の住宅問題に詳しい明治大の園田真理子助教授(建築計画学)は、「老後の生活様式には様々なニーズがあるが、終身建物は比較的元気な高齢者の選択肢の一つとして、広がっていくのでは」と話している。

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◆キーワード

〈終身建物賃貸借制度〉 01年に施行された「高齢者の居住の安定確保に関する法律」(高齢者居住法)によってできた。入居者は60歳以上限定。死亡までの「一代限り」の契約で、通常の賃貸借契約のように更新は必要ない。貸手には空き室が発生するリスクが少ないなどの利点があるが、都道府県知事の認可が必要。部屋面積が25平方メートル以上、風呂にも廊下にも手すりがついたバリアフリー化などが条件となる。

[朝日新聞]


2006.04.08

■ユダの裏切りはイエスの指示?

 米国の非営利科学・教育団体の「ナショナル・ジオグラフィック協会」は6日、3世紀ごろに書かれた幻の「ユダの福音書」の写本を解読したと発表した。

 キリストを敵に売った使徒として知られるイエス・キリストの弟子ユダが、実はイエスの指示を受けていたと記されており、今後論争を呼びそうだ。

 今回、解読された写本は1970年代にエジプトで発見され、パピルスにコプト語(2世紀から7世紀ごろのエジプト語)で記されていた。

 放射性炭素による年代測定などで、3世紀ごろのものと鑑定された。

 解読によると、イエスはユダに「私を包むこの肉体を犠牲にすることで、あなたはすべての者たちを超えるだろう」と語った。これは自らが十字架にかけられるようユダに裏切りをするよう求めたものという。

 複数の福音書によると、イエスは最後の晩餐(ばんさん)の場面で、「あなたがたのうちの一人が私を裏切ろうとしている」とユダの裏切りを予言した。

〔産経新聞〕