DAILY SHORT COLUMNS - Daily Business -

 

2001.06.23

私はこんな仕事をしています Vol.20


経営者と労働者が、あるいは管理者と実務担当者が、それぞれの立場を認識し、果たすべき役割を全うし、そしてお互いを理解し合い協調し合うこと、当たり前といえば当たり前のこの大前提の実現こそが、実際には最も困難なことなのです。

個々の顧客の様々な事情によりこのすべての企業に共通したこの大前提から離れてしまった要因をつぶしていきながら、様々な方法論や仕組みづくりを新たに考案しつつ、企業活動の原点に立ち返らせることが私の仕事の目的です。

どんな組織にも、ひいてはどんな社会においても、常に既得権者の存在は、公平かつ公正な環境づくりの最大の足枷となり、常に深刻な問題点は外部にではなく内部に、それもまた組織の中枢に存在しているのです。

それだけに私の仕事を成功させることは並大抵なことではありませんし、たとえ成功したとしてもまた新たな既得権者が生まれてきます。まさにこの再生と破壊の繰り返しは組織の宿命と言うべきもので、このことからも一度かかわった顧客との関係は、先方から拒絶されない限りは、生涯にわたって続いていくのです。


2001.06.19

私はこんな仕事をしています Vol.19


案件にかかわるプロジェクトメンバーそれぞれの立場と役割、さらに責任の所在を明確にし、またそれらをその本人にだけでなく、プロジェクトメンバー全員がお互いに認識し合うこと、これは案件の円滑な進行ならびに成果を導き出すための基本的な条件です。

こうした環境下で様々な案件を積み重ねていくことで、ひいては公正かつ公平な職場環境が次第に構築されていきます。

またさらに、プロジェクトメンバー個々の努力と成果を正当に分析判断し、それを待遇に的確に反映していけるだけの仕組みづくりができれば、もはやその組織が手がける案件は時間の問題、放置しておいたとしてもいずれは自ずと大きな成果につながっていくのです。

このことを目標として常に念頭に置きながら、様々な立場での様々な方法論を積み重ねていくことが、私の日々の仕事であるといえます。


2001.06.18

私はこんな仕事をしています Vol.18


方法論にはこだわらないこと、これも案件を進めていくうえで重要な事柄です。

重要なのはあくまで案件の目的であって、その目的にいたるまでの方法論は千も万もあります。自らの方法論に固執してしまうあまりに、本来の目的を見失ってしまっているような本末転倒の状況は、私の顧客の中にもよく見受けられます。

それまでに挫折を知らないような人材、自らの才能や能力に強い自負心を持つような人材の多くが、陥りやすい落とし穴であるといえます。

多くの場合、別の視点からの状況分析、またさらには発想の転換が、停滞した状況を打開し、案件を大きく進展させるきっかけとなります。顧客企業の担当者に方法論の変更を是とする基本的意識を植え付けるだけで、彼らの努力が成果につながり、私の役目は終わってしまうようなケースも多いのです。


2001.06.15

私はこんな仕事をしています Vol.17


"公私混同"というより"公私同一"、これは私の基本姿勢の一つです。

普段のプライベートな場面においても、仕事上のどんな場面においても、同一の人間性と言動で終始一貫することを、私は常に心がけています。

プライベートな生活がビジネスに様々に影響しますし、その逆も然り、どちらも自らに恥じない小さな一つ一つを積み重ねていくことなくして、心豊かな日々の生活も顧客に満足を与えうる仕事も具現化してはいけないものと、私は確信しています。

ごく一部の愛すべき友人達や、信頼関係で結ばれた顧客に対してしか口にはできないことですが、"けじめのあるいい加減な関係"、これこそが私が理想とするところの人とかかわるうえでの究極のテーマなのです。


2001.06.11

私はこんな仕事をしています Vol.16


決してあきらめないこと、これが唯一成功への道筋です。

最初から物事はうまくばかり進むものではありませんし、その都度状況を分析判断し、軌道修正を重ねながら目指した目的に到達するためにも、失敗から再生をはかる場合にも、成功後時代のニーズの変遷などから事業の衰退を余儀なくされ、また新たなニーズに対応した事業を再構築していくような場合にも、事業推進のうえで最も基本的かつ重要なことは、やりかけたことは決してあきらめないで、最後までやり通すという一点に尽きてしまいます。

そして自らに起こることのすべては自らの責任として、決して他者に転嫁しない姿勢を堅持できさえすれば、事業を通してその人の人格もまた人生も、いつどんな場面においても気高くそして価値の高いものとなっていきます。


2001.06.10

私はこんな仕事をしています Vol.15


私の仕事の範囲は様々な国と様々な職種にわたってきましたし、顧客とともに数多くの成功も失敗も何度も繰り返し経験してきました。

私はいつも事業推進にあたっては、どんなに成功させる自信のある案件であったとしても、成功と失敗の確率はそれぞれ50%ずつとの基本的スタンスで臨みますし、そもそも私は、ビジネスには結果というものはなく常に過程の一つがあるだけであると考えています。

ある段階では大きな成果を生んでも、そのことがまた次の段階では致命的な足枷となったりもしますし、逆に失敗は成功の始まりと言いますが、失敗は成功への一過程にすぎないとあきらめないで努力を続ければ、やがてまたそれまでの負を取り戻しても剰りある成果につながったりもします。


2001.06.03

私はこんな仕事をしています Vol.14


私が仕事を進める上で最も難しいところは、何と言っても顧客との信頼関係をいかにしてスムースに構築し、それを持続し、またさらに強化していくかということです。

一度強固な信頼関係で結ばれてしまえば後はそれほどのこともないのですが、当初の交渉の段階あるいは案件を進め始める初期の段階においては、様々な誤解が生じたり、報告・連絡・相談の仕組みがうまく機能しないで大小のトラブルに発展することもめずらしくはありません。

私が参画する案件の内容自体もさることながら、一般常識や既成概念、これまでの商習慣の外にあるような新しい方針や方法論を策定する場合がほとんどですから、顧客の経営陣と関係スタッフのコンセンサスをとり、それぞれの立場と役割を正確に認識させることには時間と手間を惜しまず慎重に進めていくことが絶対条件となります。


2001.06.02

私はこんな仕事をしています Vol.13


最近の私の顧客は一部の大型案件を除いて、ここしばらくの間に法人から個人に徐々にシフトしてきています。

お互いに信頼し合えるそして何より気が合う個人顧客は、他に気を使うようないくつかの企業や多くのプロジェクトメンバーを介在させる必要もなければ、既存の習慣や儀礼にもとらわれませんし、何よりスピーディーに進んでほとんど余計なストレスなども感じることなく、私にとってはとても精神衛生上良いのです。

企業のトップや管理職の私設秘書、立身出世あるいは社内起業を目指す、もしくは独立開業をはかる一社員の支援、あるいは各方面のアーティストのプロモーションやマネージメントの代行などといった表立っても構わないものから、著作のゴーストライティングや家庭内あるいは第三者とのトラブルの解消などといったここでは触れられないようなものまで、案件は多岐にわたっています。