DAILY SHORT COLUMNS - Daily Life -

 
2003.11.26
@cafe,Tokyo 2003.11.13 18:30〜21:20 Vol.3

彼女達の会話たるや、それを大声で周囲の全員に聞かせて恥じらいはないのかという、私を含めて聞いている側が赤面してしまうような専ら異性に関しての直接的な内容でした。

前夜は合コンだったらしく、お持ち帰り帰られ後のそれぞれの顛末のディテール、お互いの相手に目移りしているらしくお試し交換の企み、キープ君リストに加える加えない、次の合コンの段取りについてなどなど、また異性目当てでアルコールドリンクをほとんど彼女達は消費しないにもかかわらず、呑ん兵衛達の酒代まで持たされたのではたまらないということで、ドリンクとフードのレシートを分けさせるという実利に徹した話題には、なるほどと妙に感心してしまったりもしました。

それにしても、よくも飽きずにそしてまた懲りずに、日常のエネルギーの大半をこんな彼女達の日々の繰り返しに注ぎ続けることができるものだと感心しつつも呆れ返りながら、私はイヤーホーンの音量を上げてラップトップのモニターとの対話に戻っていったのです。(続く)


2003.11.23

@cafe,Tokyo 2003.11.13 18:30〜21:20 Vol.2

それまでの静寂を打ち破って乱入してきたのは、私達賞味期限が迫って焦り気味なの的なOLらしき三人組でした。

私が居た3階のフロアーへの階段の下から、彼女達の甲高い騒がしさが沸き上ってきたかと思いきや、一瞬にしてそのフロアーの空気を変えてしまったのでした。

もともと二人席が空いていただけのほぼ満席状態だったのですが、憤慨した声の調子で「椅子をお借りしま〜す」と彼女達の一人が隣の女性の一人客に声をかけると同時に、その椅子から置かれていたバッグを乱暴に机の女性客が広げたノートの上に置いて、視線すらも合わせず椅子を自分達の席に移動してしまったのです。

彼女達にしてみれば、こんな混雑した状況で一人で椅子を二つも占領するなんて非常識とでも思っての行動なのかは解りませんでしたが、返事をする間もないあっという間の出来事に、女性客も驚いているのか憤慨しているのか、彼女達をしげしげと見つめていました。

OLらしき三人組は、もうどこ吹く風といった様子で、ずっと続いていたらしい大声の会話にすぐにまた没頭してしまったのでした。(続く)


2003.11.14

@cafe,Tokyo 2003.11.13 18:30〜21:20

私は日常的にカフェを頻繁に利用します。

別のコラムのシリーズでも言及しましたが、私は相当なモバイルフリークで、一日の仕事の大半をカフェもしくは移動中の車や交通機関上で済ませてしまいます。

週の大部分を出張に明け暮れるというスタイルも影響してか、自宅(正確には私には自宅はないのですが・・・)や宿泊先の一人の部屋でデスクに向かうよりも、そうした猥雑な環境下でのコンピューティングの方がはるかに効率が高く、アポイントがない日などはカフェのはしごをすることも珍しくはありません。

車や交通機関には条件は問いませんが、カフェはどんなところでもというわけにはいかず、なかなか腰を落ち着けるところは多くはありませんし、折角見つけても私にとっての居心地の良い店はつぶれてしまうことも少なくありませんから、常に様々な足を運ぶ街で気に入った店を探すのも日課の一つになっています。

もともと昨日予定していたアボイントが一日延期になってたまたま一日空いてしまったので、溜まりに溜まった日々の雑務を処理してしまおうと午後からカフェのはしごをしたのですが、二軒目の店にそれぞれに印象的な人々が多く居合わせたのでロムログをしたいと思います。

最近少しずつ増えてきているのですが、そのカフェにはコンセントが設置されている席もあるのです。私が入店した時にはそのテーブル席は満席で、客の全員がまるで図書館のような雰囲気でパソコンと書類を開いていて、ドリンクを置くスペースもないほどでした。

私はそのフロアー全体を見通せる入り口近くのソファーに腰を落ち着けていたのですが、一切会話もないカフェとは思えない静寂さの中、当初約一時間は誰も席を立たずにそれぞれの仕事に没頭していたのです。

他にソファー席もあるのですが、彼らは一体何時間そこにいるのだろうかというそれぞれの空間はまるで自室化してしまっており、靴も脱いでソファーに埋まって読書する女性やネクタイを緩めて寝入ってしまっているサラリーマン、やはりテーブル一杯に教科書やノート、また一人であるにもかかわらずいくつものドリンクやプレートを並べた学生もいましたが、ともかく全員が何らか仕事や勉強に没頭していて、普通にお茶や談笑に来ている人は皆無という異様な雰囲気でした。(続く)


2003.11.07

四十にして立てるか・・・Vol.38

つまるところ、現状の閉塞した社会状況を打破し、希望や可能性に満ちた公正かつ公平な未来社会を築いていくためには、まずは私達一人一人が自らの内なる心の声に順い絶対的価値基準を確立していくところからしか路は開けてはいかないのですから、畏れず勇気を持って最初の一歩を踏み出しつつ第三者の第一歩も暖かく見護りながら、自らと周囲の第三者やひいては社会全体に相互理解と尊重の輪を拡げていくことで信頼や愛と平和につなげていかねばなりません。

第三者や社会のために生きる重要性に言及しているわけではありません。自らの生を救うことができるのは自分自身だけなのですし、自らの幸福を追求していく過程において、まずは心から愛する身近な第三者から、そしてひいては社会全体に対しての理解と尊重を深めていくことを優先していく必然性に言及しているのです。

自らを尊重し幸福に導く準備のできていない人物が、どうして愛する身近な第三者を尊重し幸福な関係を築くことが、そして相容れない第三者との干渉し合わないという消極的尊重によるお互いにとっての適切な距離をはかることが、さらに社会全体に対して肯定的視点から尊重と協調の輪を拡げていくことなどできようはずもありません。

まずは自らの直感とイマジネーションによる絶対的価値の創造、そして第三者と社会に対しての優先的尊重による客体的価値との相対的融合を経て、最終的に自我の実現に至る・・・、この順序を見誤ってしまったのでは、如何なる日々の努力も報われることなく、誰も喜ばないネガティブなパラドックスの奥底を永々と逡巡し続ける他はありません。(続く)


2003.11.03


スゴイ・・・、自称勧誘電話セラピスト!! 市野龍一監督!!

『 新しい趣味 』〜 お金がかからなくて、シアワセな気分になれて、ひひひ 〜

最近、新しい趣味が増えた。勧誘電話の応対である。
フリーの監督という職業柄自宅にいることが多い。すると朝っぱらから実にいろんな種類の勧誘電話がかかってくる。「マンション買いませんか」「いい投資の話があるんですが」「旅行が安くなる会員クラブご存知ですか」「新型浄水器のオススメですが」「リフォームはいかが」etc.
どっから調べてきたのか電話番号のみならず住所や家賃や職業までバレてて、こちらにしゃべる隙を与えずマシンガントークを繰り出す技は毎度聞き惚れる。
ああ、こんな電話をこいつは1日中かけてるのか。でも大抵は迷惑がられて断られるんだろうな。ストレスごっつたまるよな。そう思うとなぜか勧誘マンに優しくしたくなるわたくし。
 
マシンガントークが1段落し「で、いかがでしょうか?」と、きたところで開口一番「キミさ、イイ声してるね。活舌もイイし。もしかして声の仕事とかやってる? あ、舞台役者さんかな? え、違うの? もったいないなあ、実にもったいないなあ。キミ、自分の可能性に気付いてないね」 相手に動揺が見えたら一気にこっちの世界に引きずり込む。「映画作りというのはね、子育てと似てるんだよ。可能性を発掘するという点に於いてね、わかるかな?」「あ、はい。なんとなく」よっしゃ乗ってきた。「キミ、最近映画とか見てる? あ、ビデオじゃダメよ、映画館。え、忙しくて行ってない? いかんな、いかん。時間は自分で作らなきゃあ、だろ?」
すでに勧誘の話には戻れない状態だ。…そんなこんなで20分程後「監督、貴重なお話有難うございました。失礼します!!」勧誘マンは晴れ晴れとした声で電話を切る。
ああ、今日もいい事したなと自己満足に浸る。人呼んで(誰が呼んでるんだ?) 『勧誘電話セラピスト』。これがわたくしの新しい趣味。あなたもどう?

〔melma!ニュース〕